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雇用保険が変わりました

(平成22年4月2日釧路新聞「経営のツボ」掲載)

3回目の今回は、とてもタイムリーな話題です。2010年度予算が成立し、雇用対策に170億円が計上されました。「現下の厳しい雇用失業情勢を踏まえ、非正規労働者に対するセーフティネット機能の強化、雇用保険の財政基盤の強化等を図る」として雇用保険法等の一部が改正されました。前段の「非正規労働者に対するセーフティネット機能の強化」としては、以下がおもな改正点です。

①雇用保険の適用範囲を、週所定労働時間20時間以上で31日以上雇用見込みの者(従前は6か月以上雇用見込み)に拡大する。
雇用保険に未加入とされた者に対する遡及適用期間の改善として、
②事業主が被保険者資格取得の届出を行わなかったため未加入とされていた者のうち、事業主から雇用保険料を控除されていたことが給与明細等の書類により確認された者については、2年を超えて遡及適用。
③この場合において、事業所全体として保険料を納付していないことが確認されたケースについては、保険料の徴収時効である2年経過後も保険料を納付可能とし、その納付を勧奨。
後段の「雇用保険の財政基盤の強化」としては、以下がおもな改正点です。
④雇用保険二事業(事業主からの保険料負担のみ)の財源不足を補うため、失業等給付の積立金から借り入れる仕組みを暫定的に措置。
⑤雇用保険二事業の保険料に係る弾力条項の発動を停止。
(平成22年4月1日施行/②③については公布日から9月以内に施行)

さて、「6か月以上雇用見込み」が「31日以上雇用見込み」へと適用範囲が大幅に拡大されたため、資格取得手続きを取らなければならない事業所が大きく増えることが予想されます。
また、⑤の結果、平成22年度の雇用保険料率が引き上げられることになります。雇用保険は、失業者の生活や雇用の安定を図るためのものであるため、今回の改正は当然の措置と言えます。 しかし不況の中、適用範囲の拡大は、保険料負担が増える企業にとっては厳しい改正と言えるでしょう。
また、採用当初に例えば2か月間の「有期労働契約」を結び、新規で雇入れた従業員の適正を判断する期間を設定する方法(2か月以内の期間を定めて使用される者には、その期間内であれば解雇予告は不要/労基法第21条第2号)を用いる企業がありますが、そういった場合においても当初から雇用保険被保険者として取り扱う必要性が生じることになります。
今回の改正に伴い、労働契約書等の見直しも当然に必要になると思われるので、急いで整備されることをお勧めいたします。